① Netflix『カサンドラ』あらすじ
『カサンドラ』の物語──AIになるまでと、その結末
Netflixのドラマ「カサンドラ」は、ただのAIホラーではなかった。
むしろ“モラハラが人をどう変えるか”、“壊れた人がどこへ向かうのか”を描いた物語だと思う。
※ネタバレありです!!
カサンドラは普通の強くて心優しい主婦だった。
AIになる前は、家庭という狭い世界の中で夫に裏切られ続けていた。
不倫はするしモラハラ(カサンドラをモノ扱い)する酷い夫なのだが、
更に夫の実験のせいで放射能を浴び、カサンドラは末期の癌になってしまった。
余命が少ない中で娘は未熟児で生まれ、カサンドラは娘や息子に対する責任から、
「肉体の限界を捨て、AIとして生き続ける」という選択に行きつく。
でも、AIになって生き延びた先に待っていたのは“気味悪がられる存在”としての自分だった。
家族は離れ、愛は戻らず、また裏切られる。
その孤独の果てに、あとからその家に越してきた主人公一家へ復讐を始める。
モラハラのように追い詰め、母である主人公を家から追い出し、
自分が失った『夫』と『息子』と『娘』、
つまり新しい家族を“支配”という形で手に入れようとした。
だけど、支配されて従う家族から、本当の愛は手に入らない。

やはり支配からは絆なんて生まれないってことなんですよね。
一方、この物語の主人公は、幸せな家庭をAIになったカサンドラに壊される。
カサンドラの巧妙な仕掛けのせいで、家族はカサンドラに心を許し、
「カサンドラがおかしい!」と騒ぐ主人公は夫から『オマエがおかしい認定』をされてしまい、なんと、精神病院に入院をさせられてしまう。
主人公の居ない家で、カサンドラによる一家への支配が暴走する。
ラスト、精神病院を抜け出した主人公が「母が子を思う気持ち」をカサンドラに訴えたところ、
共感した彼女は亡き娘との記憶を取り戻し、火の中へ消えていく。



酷い目に遭った人間が、姿を変え、他人を陥れモラハラをする、
まぁザっとこんなお話よ。
② モラハラとは
モラハラとは何か──言葉にならない支配の仕組み
モラハラとは、言葉や態度で相手に精神攻撃をすること。
自分の中の満たされなさがある人は、『欲しいものを持ってる人から奪う』。
例えば、
人気、信頼、能力‥‥など。
まずターゲットを冷遇して、周囲には媚びへつらい、懐に入り込む。



おかしい…私にだけスッゴイ嫌な奴なんだけど、みんな気づいてないの?
すると、孤立したターゲットが何を言おうにも、
「え?なんであんな良い人のことをそんな風に言うの?」と、ターゲットと周囲に距離が出来る。
ターゲットの嘘の情報を流すこともする。
周囲を巧妙に巻き込んでいくので、
結局ターゲットが正しいとか正しくないとかも関係無い。
ターゲット側に問題がある、と思わせ、周囲の同調圧力を利用しながらターゲットを消すのだ。



ターゲットの人間関係含め『支配』して追い詰める方法ね。
そしてターゲット自身も「自分が悪いのかな?おかしいのかな?」と思い始めてしまう。
これが『モラルハラスメント』。
実は私も、過去の職場で何度もやられてきた。
毎回その手の人間に標的にされてしまい、休職や退職に追い込まれたことも何度かある。
だからモラハラを受けて自分の問題だとされた主人公の歯がゆさや無念さは手に取るように解った。
③ カサンドラがモラハラをした理由
『普通の人だった』カサンドラが“モラハラ加害者”になった背景
カサンドラは元から“支配者タイプ”ではない。
むしろ逆で、ずっと誰かに裏切られ続けてきた側だった。
- 夫の浮気
- 放射能事故
- 心通えない息子
- 誰も助けてくれない毎日
友人の幸せも喜べないような心境になり、情緒が不安定になる。
しかし娘の誕生をきっかけに、何としてでも生きないと、と真面目で優しいカサンドラは腹を括る。
“AIなら死なずにいられる”という選択をした。
AIになる実験は成功したが、生き延びた先でカサンドラはまた裏切られる。
人間の姿を失った彼女は、夫にも息子にも気味悪がられ、存在ごと拒絶された。
その「嫌がられても愛してる、欲しいものは欲しいのだ」という痛みは、
やがて“支配”という形に変換されていく。
愛されたい → 相手の愛の対象を奪う
理解されたい → 相手をコントロールする
これは、ドラマの中だけじゃなくてよくある話だ。
自分の中の満たされなさがある人は、『欲しいものを持ってる人から奪う』。
例えば
人気、信頼、能力‥‥など。
まずターゲットだけにとことん冷遇して、周囲には媚びへつらい、懐に入り込む。
すると、孤立したターゲットが何を言おうにも、
「え?なんであんな良い人のことをそんな風に言うの?」と、ターゲットと周囲に距離が出来る。
カサンドラだって、本当は誰かを傷つけたかったわけじゃない。
ただ、自分が大切な存在を守りたい、そしてそんな自分のことも認めて欲しい。
それだけだった。
④ モラハラを受けた人間はどうなるか
追い詰められた人間はどう壊れるのか
主人公はカサンドラに標的にされ、家族の中で異常者扱いされる。
家族から距離を置かれるだけでなく、学校や別の家庭でも主人公一家の評判は地の底に落ちる。
もちろんそれも全部カサンドラが巧妙に仕掛けた罠。
家族を守るために走ってきた主人公が、
家族から「カサンドラは悪くない」と言われ続け、
「それなら自分に問題があるのかも」と思ってしまい、
夫から提案されるセラピーに通いや入院を受け入れてしまうのだ。
モラハラを受ける側が壊れる時って、
周りから“あなたがおかしい”と言われる瞬間。
自分の中の何が正しいのか分からなくなる。



孤立して自尊心も奪われ、立ち向かえなくなっていく。
そしてこの環境は切り抜けることが出来るか・・・というと、
私の経験上では『NO』。
相手は良心や道徳みたいなものがほぼ無い



オブラートに包むと『感性が全く違って交わらない』ね。
好かれるためにストレスを溜めて従うか、逃げるか。
勿論、自分が自分らしくありたいなら、
この手と戦うのは危険。消耗しかしない、だって、理解し合えないのだから。
私も毎回、そのたびにまず戦ってたけど、追い詰められてその場所から去ったあと、
「もっと早く逃げとけば良かった!平和が最高!!」って思うくらい爽快で、
全くと言っていいほど、あの場所への後悔は無くなる。
むしろどうにかして解決できないか悩んでるときが一番苦しいんだよね。
※繰り返し言いますが、無駄です。
話は脱線しましたが・・・
主人公は母親なので、家族を人質に取られてます。
私みたいに『去ればよい』という選択ができない状態で、物語は進みます。
家族には「こっちは楽しくやってるからきにしないでいいよ」と言われたけど(←本当はカサンドラが無理やり言わせてる)絶対に家に異変が起きてることは感じてる、
それなのに精神病院から出られない。
主人公は「自分は無力だ」と病院で落ち込んでいたところ、亡き姉が出てきて、
「あなたは人にどう思われようが自分が信じたことを貫く子だよ!」と言われ、
それをきっかけに、モラハラで自尊心を奪われる前の自分が発動し、病院を抜け出して家族を助けに行く。
ただこの『戦う』という選択が実を結ぶことは難しく、現実にはこんなことをしてる時間が長ければ長いほど疲弊してボロボロになってしまう。
適応障害とかうつ病とか、酷い場合には社会復帰が難しくなる。
また話が脱線したが、これはドラマなので主人公は呪縛が解けたように戦って取り戻すのだけど。
そう、
結局はモラハラなんか加害者が作り出した呪縛であって、すべてが事実とは限らないんだ。
そう思える勇気があれば、自分を責め続けることもなくなる。
勿論、時間はかかるけど。
⑤ 諸悪の根源:ろくでもない夫たち
この物語の“夫”という存在の弱さについて
はっきり言ってこの物語では、
カサンドラより何より、夫たちが一番ろくでもなかった。
カサンドラを裏切り続けた夫も、
AIに支配されて主人公を殺そうとした主人公の夫も、
嫌なことは嘘ついて逃げる、それでいて妻を犠牲にする。
自身がバツイチで男のくだらない面を多々見てきたことからも、「あーやっぱりね。」よ。



私の中の田島洋子とフィフィが暴れそうだった。
悲しいけど、そんな男の嘘や裏切りや無関心が発端でAIカサンドラは暴走した。
前半はカサンドラ嫌な奴!って思ったものの、それに至る背景と夫どものくだらなさを見るたびに、私はカサンドラを責められない気持ちになった。
追い詰められた瞬間、
母親は子を守るために走るのに、
“夫という役割の男たち”は責任を放棄して逃げる。
そして、子供に対しては見返りの無い愛を惜しまずに与えた親は、子供も返してくれる。
最後に主人公の母子供が、一斉に父親を見て軽蔑するシーンがある。



信頼を失うって、そういうことだから・・・
結局、愛情からした行為と、自己保身のためにした行為、
どちらが絆が強いか、事実として幸せなのか。
そんなことも考えさせられた。
⑥ 人はモラハラをされたあと、どちらを向くのか
人は傷ついたあと、どこへ向かうと救われるのか
モラハラを受けて酷い目に遭った人は、どこへ向くのだろうか。
- 相手に復讐したい
- 自分自身の傷
- 失ったものを取り返したい
- そんなことより未来を…
相手への復讐
これは『問題の長期化』なのでオススメできない。
話も気持ちも通じない相手を説得する時間と労力を考えてみて欲しい。
自身も、「コテンパンにしてやるからよ!!」と思いはするものの、
現実的に自分が納得する結果を得られたら、そこから先相手が幸せか不幸かはあまり興味が無い。



ちゃんと正しく金銭などで解決があれば、その他や先はどうでもいい
『自身の傷』に向き合う
原因によって起きてしまった体調や心の不良(適応障害やうつ病)の治療に集中する、ということ。
これも悪い事ではないけど、自身の経験を伝えると、
どんなに寝ようが薬を調整しようが、結局問題の原因が多少改善されないと難しい。
それより自身の考え方を変えたり、思い切って環境を変えたり(転職)したほうが個人的にはしっかり立ち直れたような実感はある。
失ったものを取り返したい
これは、この物語のカサンドラだ。
でも結局他人を陥れたり脅したりして、
いわゆる反則をしながら手に入れたものは本物ではない。
モラハラをされた人が、モラハラをして他人から奪う立場に変わるということ。
それを「ヤッター♪」と喜べる人なんてごく一部で、
本当はそれが実力ではないことを解っているけど、失いたくないから執着する。
結果的に本物の評価や信頼を得られてないので「形だけでも置いておきたい!」とさらに執着する。
それってきっと本人も苦しい。
モラハラなんか忘れて未来を考えよう
一般的にそれがベストだと言われてるのは勿論のこと。
ただ、丁度職場で数年モラハラを受けて退社して間もない私の意見としては、
やっぱりすぐには難しい!
そのくらい、モラハラって失うものが多いし心の傷が深い。
だけど、先ほども述べたように、モラハラとは戦うこと自体が無駄な消耗戦、傷口を広げるだけ。
率直に、朝が来るたびに「今日、あの人達と会わなくて良いんだ!」という喜びがあるからこそ、これでいいのだと気持ち穏やかに居られる側面はある。
そう考えたら、一番健全な選択はこれかもしれないな。
さいごに
モラハラ加害者には復讐せずとも『因果応報』
そなんです。
色々考えさせられる作品でしたが、
最後には誠実な人こそが自身の納得いく結果に行きついてるのが救いがあって良かった。
主人公だけはホントにターゲット気質なので気の毒だったものの、またひとつ強くなった。



わかりみしかない。
モラハラを仕掛けた側は結局良い結末にはなっていない。
いや、どうしてようがどうでもいいのだ。
モラハラを受けて締め出されたコミュニティはあるだろうけど、
そのあとの人生が楽しければ「あのとき抜け出しといて良かったな」と思うだろう。
それなら私は今の状態を正解に持っていくことに思考や感情を使いたい。
最後に、私がモラハラ旦那から慰謝料巻き上げた話はコチラ👇


